「quarantine」という単語があります。
この単語は、英語で隔離、検疫を意味し、語源はイタリア語の「40日間」であり、14世紀のイタリアで、伝染病の感染の疑いのある地域から到着した船を検疫のために港外に40日間停留させていたことに由来します。
「動物検疫」とは、海外から輸入されたり、海外へ輸出したりする動物などが、病原体等に汚染されていないかどうかを港湾や空港で確認することです。
検疫所では、疾病の疑いがある場合、動物の種類に応じて係留期間が定められています。(係留期間は疾病の疑いが否定されるまで延長される)
動物の輸出入に関連する法律は、
①家畜伝染病予防法
②感染症の予防及び患者に対する医療に関する法律(感染症法)
③狂犬病予防法
④水産資源保護法
⑤ワシントン条約
⑥絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律(種の保存法)
⑦特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律(外来生物法)
と多岐にわたっており、動物検疫は、特に①〜④と関係が深いです。
動物検疫※1では、「検疫探知犬」※2が活躍しています。
検疫探知犬は、手荷物の中から動植物検疫の検査を必要とする肉製品、果物等を嗅ぎ分けて発見する訓練を受けており、日本では、全国の国際空港/川崎東郵便局に導入され、現在、20数頭が活動しています。
検疫探知犬は、鳥インフルエンザや口蹄疫といった家畜の伝染病が日本へ侵入することを防ぐという重要な役割を担っています。
検疫探知犬には、ビーグルという狩猟犬が多いのですが、この理由は、臭覚が優れているのに加え、小さくてかわいらしい姿なので、お客様の多い空港で安心して見守ってもらえるためだといいます。お客様の目に入らないところで活動している川崎東郵便局では、より大型の犬も活躍しています。
日本全国の検疫所における検疫活動により、日本の畜産や公衆衛生は守られています。
※1 :動物検疫所HP http://www.maff.go.jp/aqs/
※2 :動物検疫所HP > 検疫探知犬について http://www.maff.go.jp/aqs/job/detectordog.html
検疫探知犬 - 農林水産省
http://www.maff.go.jp/j/syouan/johokan/risk_comm/r_kekka_flu/pdf/bro_qdetdog_240720.pdf
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