医薬品は、生物、薬学、化学、医療、生産技術などの分野の多くの専門家が共同することにより開発されています。
ひと昔前までは、医薬品といえば、いわゆる低分子医薬がほとんどであり、リード化合物の探索、誘導体の合成など、有機合成化学者が活躍していましたが、それでも、一生の間に一つでも新薬を世に出せた研究者は幸運と言われてました。
最近は、より特異的に作用する、つまり副作用が少ない、分子量の大きな抗体医薬、蛋白質医薬などが脚光を浴びており、例えば、抗体医薬のオプジーボ(抗がん剤)は名前を聞いたことがある人も多いと思います。この分野では、有機合成化学者の寄与は限定的であり、生物系の専門家の寄与が大きいと思われます。
但し、抗体医薬などにも、製造にコストがかかり高価であるというデメリットがあるので、特異性を維持し、かつコストを低減した、ペプチド医薬や核酸医薬などの中分子医薬の開発が進められています。この分野は、有機化学者、生物系の科学者とも活躍の場があり、これらの専門家の連携が成功の鍵を握っていると言ってもよいと思います。
今後、多くの分野の専門家の協力により、より効果的な医薬品が開発されることを期待しているところです。
本ブログでは、今後も、医薬品について取り上げていく予定です。
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