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らいふのもり

化学物質の安全性検索ポータルサイト

今まで、「ライフサイエンス法令の対象物の大きさの比較」で、化学物質の安全性(毒性)や法規制が検索できる「CHRIP]※1、「大相撲と塩」で、化学物質の安全性等を検索できる「HSDB」※4を紹介してきました。

化学物質の安全性情報については、国内外に様々なデータベースがあり、その多くは無料で利用することができます。従って、化学物質の安全性を調べたいときは、手段には事欠かないのですが、逆に手段が多すぎて、何を調べればよいか困ってしまうことがあります。

そこで、今回は、化学物質の安全性データベースのポータルサイトを紹介します。ポータルサイトは、複数のデータベースを一括して検索できる「まとめサイト」のことです。便利なのは、以下の「CHRIP」「eChemPortal」「TOXNET」の3つのポータルサイトです。
なお、安全性データには、信頼性が高いGLP試験データ※5や専門家の評価済みのデータから、信頼性の低い専門家の評価のないデータまで様々なものがあります。データの利用の際は、個々のデータの出典を確認し、信頼性を把握する必要があります。

1.CHRIP ※1
・日本の製品評価技術基盤機構(NITE)の化学物質総合情報提供システムです。
・総合検索では、化学物質の番号、名称、分子式、構造式から、目的の物質の総合情報(有害性情報や法規制情報等)を検索することができます。
・具体的には、一般情報、国内法規制情報、外国法規制情報、有害性・リスク評価情報、試験結果・試験報告書を入手可能であり、
・有害性・リスク評価情報には、GHS分類結果、産総研:リレーショナル化学災害データベース(RISCAD)、国内有害性評価書/リスク評価書等、国外有害性評価書/リスク評価書等、日本産業衛生学会 許容濃度等の勧告、発がん性評価、ICCA掲載安全性要約書(JCIA BIGDr)があり、
・試験結果・試験報告書には、経済産業省:化学物質安全性点検結果等(分解性・蓄積性)、厚生労働省:既存化学物質毒性試験、環境省:化学物質の生態影響試験結果、安衛法:がん原性試験実施結果、安衛法:変異原性試験結果、経済産業省:安全性試験結果(毒性)、NITE:安全性試験結果、経済産業省:内分泌かく乱作用に関する試験結果及び有害性評価書、米国国家毒性計画(NTP):長期試験レポート、があります。

2.eChemPortal  ※2
・OECDが管理している大規模なポータルサイトです。
・化学物質の有害性、リスクなどに関する情報を入手することができます。
・「ESIS」「ECHA CHEM」「ACToR」など、世界の政府機関等による20以上のデータベースから検索できます。
・「ECHA CHEM」は、欧州化学品庁に提出されたREACH登録物質情報が4万件以上収録されています。また、「ACToR」は構造検索が可能です。

3.TOXNET ※3
・NLM(米国国立医学図書館)が管理しているポータルサイトです。
・化学物質の有害性、リスクなどに関する情報を入手することができます。
・「HSDB」「IRIS」「CCRIS」などのデータベースから検索できます。

※1  製品評価技術基盤機構(NITE)の化学物質総合情報提供システム「CHRIPhttp://www.nite.go.jp/chem/chrip/chrip_search/systemTop
※2  「eChemPortal」: https://www.echemportal.org/echemportal/index.action
※3 「TOXNET」: https://toxnet.nlm.nih.gov/
※4 「HSDB」: https://toxnet.nlm.nih.gov/cgi-bin/sis/htmlgen?HSDB
※5  「GLP(優良試験所基準)」参照

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