先週で、ノーベル賞ウィークが終わり、2018年の生理学・医学賞、物理学賞、化学賞の発表がありました。
ノーベル生理学・医学賞については、既に「ノーベル生理学・医学賞を本庶佑特別教授が受賞」で取り上げましたが、本庶佑氏、ジェームズ・アリソン氏が、免疫システムにブレーキをかける仕組みの発見とがんの治療法への応用などにより受賞しました。
物理学賞は、アーサー・アシュキン氏、ジェラール・ムル氏、ドナ・ストリックランド氏の3人が、レーザーの研究により受賞しました。具体的には、分子やウイルスなどの小さなものを動かす光ピンセットの開発、レーザーパルスの増幅法の開発などです。増幅法の開発は、目のレーシック手術やナノレベルの微細加工に応用されているようです。
物理学賞は、「物性」「宇宙」「素粒子」の分野から、一定の規則性をもって選ばれるらしく、今年は「物性」からの受賞で、世の中で実用された技術であり、より身近なものに感じられますね。
さて、化学賞に話題を移しますが、化学賞は、受賞分野に規則性はなく、広い範囲が対象となるので、予想が難しいようです。今年は、フランシス・アーノルド氏、ジョージ・スミス氏、グレゴリー・ウィンター氏の3人が、生物の進化の力を使った新物質開発により受賞しました。生物が絡む少し難しい話になりますが、遺伝子や細胞などを用いて、有用な物質(酵素や抗体など)を作りだす手法を開発して、既にこの手法で作りだされた物質もあるとのことです。
化学賞は、対象範囲が広く、生理学・医学賞や物理学賞を受賞してもよさそうな研究が、化学賞で受賞することがあります。タンパク質や物理分野の材料も、すべて化学物質といえるので、対象範囲が広くなるのもうなずけます。
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