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らいふのもり

ピペットと天秤

科学の実験では多くの実験器具が使われていますが、今回、「ピペット」と「天秤」について話をします。

「ピペット」は、少量の液体の容積を秤量する器具です。「ピペット」 は生物や化学の実験では必須であり、
材質は、「ガラス」 や 「プラスチック」
操作は、「手動」 や 「自動」
微量の液体を秤量する、「マイクロピペット」
同時に多くの液体を分注できる、 「マルチチャンネル(多連)式」
等、多くの種類が存在します。
一昔前は、今ほど多くの種類の 「ピペット」 はなく、あまり選択に悩むことはありませんでした。

一定の容積の液体を正確に量り取る 「ホールピペット」 を使うときは、液体を口で吸いあげる人が多かったと思いますが、有害な液体を扱うこともあるので、今では手動で吸い上げる安全ピペッターなどを使う人がほとんどではないでしょうか。

「ピペット」 は、実験に必要な精度、効率、使用する液体の容積、種類等に応じて最適なものを選んで使うことが肝要です。

「天秤」は、物質の重量を秤量する生物や化学の実験では必須の器具です。
小中学校の理科の実験では、分銅を使う 「上皿天秤」 を使った人も多いと思いますが、大学等での科学実験では、 「電子天秤」 を使うことがほとんどです。「電子天秤」 は便利ですが、きちんと校正して使う必要があります。
また、高い信頼性が必要な 「GLP試験」 では、校正に用いる分銅のトレーサビリティーが求められます。

「天秤」 を使って秤量する際の苦労としては、微量の細かな粉状の物質を秤量する場合、物質が静電気を帯びて、スパチュラ(薬さじ)で量りとるとき物質がはじかれることです。
実験器具がいくら便利になっても、研究者には泥臭い努力が求められることにかわりはありません。

※ Good Laboratory Practiceの略: 新薬の非臨床試験等において、試験施設の設備・機器等が適切であることを保証する「優良試験所基準」

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