化学物質管理の分野では、「法的規制」と「自主的取組(自主管理)」のベストミックスという言葉がよく使われます。
簡単にいうと、「法的規制」だけでは効率性、柔軟性に欠けるので、企業や業界の創意工夫や柔軟な対応による「自主的取組」を組み合わせることで、目的とする効果を発揮することです。
企業だけでなく大学や研究所でも同様な「自主的取組」が行なわれており、また、分野により言葉は異なりますが、同様な考え方がなされています。
ライフサイエンス分野では、ES細胞やiPS細胞に代表されるような、新しく、かつ発展のはやい技術では倫理的側面が課題となりますが、行政の指針等だけでなく、学会での自主的な行動基準※1が定められています。
「iPS細胞」については、京都大学の山中伸弥 教授が、2012年にノーベル生理学・医学賞を受賞、テレビ等でもよく話題にでるので、一般の方でもほとんどの方はご存知だと思います。
人間の血液などの細胞に、ごく少数の因子を導入し、培養することで、様々な組織の細胞などに分化する能力と、ほぼ無限に増殖する能力をもつ多能性幹細胞に変化するようになります。この細胞を「iPS細胞」(人工多能性幹細胞:induced pluripotent stem cell)」と呼びます。
「iPS細胞」は、再生医療や創薬での応用が期待されています。詳しくは、京都大学 iPS細胞研究所(CiRA)のHP※2で、様々な観点で紹介されているので、是非、御覧ください。
※1 例) 「再生医療人の行動基準」 https://www.jsrm.jp/behaviors/
※2 京都大学 iPS細胞研究所(CiRA)HP http://www.cira.kyoto-u.ac.jp/
小冊子「幹細胞研究ってなんだ」 http://www.cira.kyoto-u.ac.jp/uehiro-ethics/report/what-is-stemcell/
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