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らいふのもり

ドーピング検査

オリンピックなどの大きなスポーツ大会では、よくドーピング検査という言葉を聞きます。

登録されたトップクラスのアスリートはドーピング検査に対応する義務があります。

多くの禁止物質や禁止方法がありますが、特に禁止物質の検査は、分析手法の進歩により極微量の成分でも分析できるようになっています。禁止物質の種類に応じて、分析法は様々ですが、液体クロマトグラフィー質量分析法〈LC/MS/MS法)やガスクロマトグラフィー質量分析法、酵素免疫法、フローサイトメトリーなどが使用されています。

特にLC/MS/MS法は微量分析で多用されており、測定装置は数千万円と高価ですが、化学やライフサイエンス系の研究室では設置しているところも多いと思います。
この方法は、禁止薬物の化学構造特有の分子量や分析パターンを利用して分析するので、同様な機能を持ち少しだけ化学構造を変えた類似化学物質は、禁止薬物としては検出されません。このため、類似化学物質を用いた、ドーピング検査逃れが可能です。

同様なことが、脱法ハーブ、脱法ドラッグでもあります。そこで、規制としては、規制と脱法のいたちごっこに対応するため、基本骨格が同じ物質を一括して指定する「包括指定」により、未規制物質を幅広く規制することが可能になっており、分析法の開発も進んでいます。

脱法化学物質の合成は脱法者側の科学者、その分析法確立は規制者側の科学者、と同じ科学者が行うので、規制と脱法のいたちごっこを、完全になくことは難しいかもしれませんが、将来は脱法行為がなくなることを願っています。

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