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メディカルサイエンス

研究開発における物理現象のシミュレーション

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サイエンスにおいて、実験は言うまでもなく重要ですが、いわゆるシミュレーションも活用されています。
シミュレーションは、広い概念であり、何かを実行する前に結果を予測/分析するために行われることをいいますが、今回は、機械設計等のエンジニアリング分野で重要な流体、構造、エレクトロニクスなどの物理現象を数値計算などで予測/分析するシミュレーション技術について取り上げます。

エンジニアリング分野でのシミュレーション

エンジニアリング分野では、CAE(Computer Aided Engineering)などにより、設計段階の製品の応力や伝熱等の解析により性能的に問題がないかシミュレーションすることで、製品開発の時間短縮や費用削減などが図られています。これらのシミュレーションでは、複雑な形状や性質をもつ構造を小さな要素に分割して簡単なモデルに置き換え、再構成して全体の挙動を予測する有限要素法※1が利用されています。

※1 FEM(Finite Element Method):解析的に解くことが困難な微分方程式を小領域(要素)に分割して解くことで近似解を得る方法

適用事例

・シミュレーションのための解析ツールやサービスはたくさんありますが、代表的な例としては、解析ソフトウェア群のANSYS※2 がよく知られています。その適用範囲は、構造、流体、エレクトロニクス、3D設計、半導体、光学、マテリアルなど多様な分野に及んでいます。
・メディカル/ヘルスケア分野では、例えば、医薬品開発においては、その物性の予測手法として、従来から構造活性相関、分子力場計算、分子軌道法計算、分子動力学計算などが利用されており、最近ではAI(機械学習)やディープラーニングの手法が活用されています。
これに対して、物理現象のシミュレーションの利用は多くはありませんが、特に医療機器の開発の効率化などで使われています。例えば上述のANSYSは、ステント、コイル、心臓弁、ペースメーカーなど、埋め込み型心血管装置の開発に利用されており、アンシス・ジャパンのHPで多くの事例が紹介されています※3
また、ダッソー・システムズの「リビングハートプロジェクト」※4 は、心臓の 3D シミュレーションモデルを作成し、その活用を推進することで、心疾患の治療、診断、予防に役立てようという取り組みですが、ここでもシミュレーションが活用されています。

※2:ANSYSジャパン㈱ https://www.ansys.com/ja-jp、CYBERNET https://www.cybernet.co.jp/ansys/
※3:アンシス・ジャパンHP>ソリューション>業界別ソリューション>ヘルスケア  https://www.ansys.com/ja-jp/solutions/solutions-by-industry/healthcare
※4:ダッソー・システムズHP「リビングハートプロジェクト」 https://www.3ds.com/ja/products-services/simulia/solutions/life-sciences/the-living-heart-project/

おわりに

今回は、物理現象のシミュレーションに絞って話をしましたが、一般にシミュレーションというと、経済などの社会現象のシミュレーション、ドライブなどの訓練としてのシミュレーションなど、さまざまなものを含みます。医療の分野では、機材を用いた医療模擬訓練であるメディカルシミュレーションが教育・訓練のために利用されています。
今後、コンピュータ技術の進歩により、多くの分野でさまざまなシュミレーション技術の利用が進むと思われます。

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